インドの西の玄関口ムンバイは、大きな国際空港と港が完備された最先端の港湾・商業都市として発展している。英領時代を思わせるゴシック建築は、インド門、ボンベイ高等裁判所、旧官庁、ビクトリア・ターミナル駅などに見られる。
郊外にはチョウパティ海岸、ジュフ海岸があり、ボリビリには素晴らしい野性公園のサンジャイ・ガンディー国立公園がある。ムンバイはインドの文化の中心地であり、ジャハギール美術館では定期的に展示会が行われている。
国立舞台美術センターでもインド内外の音楽や踊りの公演が楽しめる。ショッピングを楽しむなら、普段着やアクセサリーはコラバ通り、アンティークやアンティークのレプリカはチョウ・バザール、金やダイヤのアクセサリーはジャヴェリ・バサール、高級ファッションはブラバイ・デサイ通りのケンプス・コーナーがおすすめのスポットだ。
インドネシアのジャワ島の東側、バリ海峡を隔ててバリ島がある。北はバリ海に、南はインド洋に面していて、マリンレジャーと癒やしのリゾートランドとして人気の観光地だ。インドネシアに属していながら唯一イスラムの影響を受けていない独自の文化と風習を持ち、ポリネシア文化の影響を受けたバリヒンドゥーの寺院が多数あることから、神々の島とも呼ばれている。美しい南国のビーチは、クタ、レギャン、ヌサドア、サヌールなど各地に点在している。
バリといえば、エッセンシャルオイルを用いたアロマテラピーのバリ式エステが人気。マッサージやアロマ風呂など、美容や疲労回復に最適だ。バリ独自の文化、ガムラン音楽やバリ舞踊も楽しみたい。ケチャックダンス、バロンダンスなど、そのあでやかな動きと衣装に魅了されるだろう。
バリ島の東側、インドネシア小スンダ列島の中ほどにあるスンバワ島とフローレス島に挟まれた海峡に浮かぶコモド島は、インドネシアでもトップクラスのダイビングエリア。周辺の潮の流れが強い為、マンタ、ハンマーヘッドシャーク、ジンベイザメなどの大物も多い。
火山島でもあるコモド島は熱帯雨林の森もあり、体長6メートルを超す世界最大の大トカゲ、コモド・ドラゴンで世界的に有名だ。現在約5000頭が棲息しているといわれている。コモド島全体が国立公園に指定され、この一帯は世界遺産に登録されている。
韓国、朝鮮半島の南東部にある港湾都市・釜山は、日本との間に国際フェリー航路が開かれ、毎日多くの人々が日韓を行き来している。ソウルに次ぐ韓国第2の都市だけあって街全体は活気に満ちており、特に獲れたての魚介類を扱うチャガルチ市場はにぎやかだ。買った魚を市場の2階へ持っていくとその場で調理してくれる。
「食べる」「見る」「遊ぶ」のレジャー3要素がそろった釜山では、ホテルでカジノもできる。また韓国で最も古いとされるトンネ温泉で韓国独自のマッサージを受けるのもいい。「釜山アジア映画祭」など国際的なイベントも盛んに行われている。
マレー半島の最南端で、マラッカ海峡への入り口であるシンガポール。面積約682平方キロメートルで、淡路島と同じくらいの大きさだ。シンガポール本島の周辺には、58の島々が浮かんでいる。 シンガポールの特徴の1つに多民族性が挙げられる。出身系統から中国系、マレー系、インド系、アラブ系に由来する4つの言語、宗教、民族衣装や習俗が混在している。成長著しいシンガポールの原動力がそこに秘められているのかもしれない。
シンガポールを観光するには、オーチャード・ロード、シティホール・マリーナ地区、シンガポールリバー、チャイナタウン、アラブストリート&リトル・インディア、セントーサ島という6つのエリアに分けて選ぶと効率的。ラッフルズホテル、スリ・マリアマン寺院、マーライオン・パーク、千燈寺院、サルタン・モスクなど見どころが目白押しだ。
シンガポールといえば民族色豊かな屋台料理だが、現在は路上出店禁止となり、ビル内にホーカーセンターと呼ばれる集合屋台街ができている。
インド大陸の右側に位置しているスリランカの行政上の首都コロンボは、スリランカ最大の都市。法律上の首都は隣接するスリジャヤワルダナプラコッテとなっている。
コロンボのフォート地区は植民地時代の要塞跡。現在はビル群が建ち並ぶ経済・商業の中心地となっている。旧市街のペッター地区には歴史的な建物が多く、キリスト教の教会、イスラムのモスク、仏教寺院がある。沿岸のベントータ地区は高級ホテルが建設されているインターナショナルなリゾートエリアだ。
南部のゴールはポルトガル人が東方貿易の基地として砦を築いた地域。コロニアル風の街並みが特徴的だ。また、スリランカの北部では停戦後もなお、根強い独立運動があり、現在も政府軍と対峙している。外務省は渡航を検討するよう安全情報を出している(2004年7月現在)。
東南アジアの中央部に位置しているタイの首都バンコクの外港レムチャバンは、南シナ海から連なるタイランド湾の奥にあるバンコク湾に面し、1991年に開港したタイ王国で最初の本格的な外洋港である。首都バンコクまではおよそ130キロの距離である。
バンコク観光の最大の目玉は、常にタイの中心となってきた王宮だろう。白い壁で囲まれた20万平方メートルの敷地に歴史の王が建設してきた、きらびやかな王宮群が見もの。更に仏教国であるタイのシンボルといえば、ワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)。最高の地位と格式を誇る王室の守護寺である。高さ66メートルのエメラルド製の本尊が安置されている。
ワット・アルンの高さ79メートルの大仏塔も目を引く。タイの歴史や文化を知るには、国立博物館や国立美術館へ。
タイ南部、マレー半島の中央部西岸にあるプーケットは、沖合にあるプーケット島と橋で結ばれている。開放的なリゾートとして有名で、日本を含む海外から多くの旅行者が訪れる人気のスポットだ。プーケットといえば白い砂浜が魅力で、バトン、バンタオ、ナイヤン、カロン、カタなど遠浅で陽気なビーチがたくさんある。
街中のラッサダー通りには観光客向けのレストランみやげ物の店が多い。タラーソッドの中央市場は早朝から夕方まで賑わう場所。ディロックウティット通りは大型デバートなどが入っている。プーケットの特産品には「ピューター」と呼ばれる錫製品のとカシューナッツ、タイシルク、宝石、木彫りの民芸品などがある。
台湾の北端で東シナ海に面した国際貿易港。台湾最大の都市、台北の北東約30キロ、台北まで鉄道で40分で行ける海の玄関口。
基隆の市街には、スペインやオランダが統治していた時代の遺跡が残る。南側の丘陵にあるチョンツゥン公園からは、基隆の港と市街が一望できる。波の浸食で造られた奇岩が並ぶ海岸も、観光客に人気だ。
自治権を持つ。経済特別区である深■と対面している。香港島のほか九竜島、シンヘ、ランタオなど235以上の島々がある。百万ドルの夜景であまりにも有名な香港は、島のほとんどが険しい山になっていて、わずかな平地に高層ビルが林立している。この百万ドルの夜景を眺めるには、ビクトリアパークへ上がろう。
セントラル地区の西側は、中国の伝統を残す建物が多い地域。文武廟は文化、文学と武の神を祭る中国寺院、キャットストリートはかつての色町、ウェスターンマーケットはレンガ造りの建物でアンティークやアートを扱っている。九竜島に行ったら、九竜公園の歴史博物館や彫刻の庭園をのぞいてみよう。
中国東海岸、長江河口の南岸に位置する経済の中心地。先進的な近代都市と、租界時代の上海バンスキングの気分が同居している大都会だ。上海の港には100を超えるバースがあり、中国最大の国際港である。
上海ノメインストリート南京路は、東西に走る5キロの繁華街で大小の店が軒を連ねている。ショッピング、食事、観光、エンターテインメントのすべてが集まるショッピング街は人々でごったがえす。明代の寺院、魯迅の記念館、豫園にある明・清時代の庭園など観光スポットも多い。禅宗寺院でミャンマーから迎えた美しい姿の仏像が安置されているのは王仏寺。美しい斜張橋が架かる黄浦江は楊浦大橋、南浦大橋が有名だ。
中国海南島の最南端、南シナ海に面した中国を代表する行楽地。澄んだ海と白砂のビーチ、ヤシの並木に緑の山、太陽の恵みを受ける熱帯のパラダイスだ。月型に湾曲した大東海ビーチには、高級ホテルが建ち、レストランやショッピングなどレジャー施設が集まっている。このあたりは冬でも水温が20度近くある常夏のパラダイスだ。
バタフライバレーは、その名のとおり色鮮やかなチョウが舞う公園だ。珍しいチョウも見られる。三亜市の西方20キロにある海洋動物園ではイルカとアシカのショー、水族館、亀の池、ワニ館などがある。また亜龍湾には36ホールの国際級のゴルフ場もある。
中国山東省の東部、黄海に面した山東半島の先端に位置する港町で、山東省第2の都市。1897年にドイツが占領し、租界として港を開いたのが、港湾都市へと発展する基礎となった。現在でも赤い屋根のヨーロッパ風の建物が印象的だ。一年を通して気候がよく、半島の周りに美しい浜辺が多いので、中国の避暑地として知られている。中国要人の別荘もあり、蒋介石の別荘「花石楼」も残されている。
近年日本企業など外資の進出により、近代的なビルが建設されると同時に、国際的な観光地としても人気が高まってきている。また、秦の始皇帝が不老不死の仙薬を探した場所という伝説を持つ、道教の聖山ラオ・シャンがある。世界的にも有名な青島ビールは、このあたりの水が用いられているとか。
渤海湾に面する中国第2の工業都市・天津は、華北では第1の貿易港であり、国際都市・北京とを結ぶ海の玄関口。北京とは高速道路でつながっている。
市内には周恩来記念館、望海楼、天後宮などの歴史的な建物があり、たびたび世界各国が租界を開いた当時の面影を残す街並みも見ることができる。 南市食品街では天津名物である肉饅頭を出す食堂などが軒を連ね、観光スポットになっている。
7107の島々からなるフィリピンのルソン島にある首都マニラは、フィリピン最大の都市。スペイン統治時代の遺跡など多くの歴史的な見どころがあるとともに、エネルギッシュで常夏のレジャーアイランドだ。
市内にあるイントラムロスは571年にスペインが建設した城塞都市跡だ。ロマネスク建築が多くあったが、戦争で破壊されたサン・アグスチン教会のみが現存する。国民的英雄ホセ・リサールの遺留品を展示してあるのがサンチャゴ要塞跡の中にあるリサール記念館。マニラ国際空港の近くには各地の風景や生活をミニチュアやレプリカで再現した公園ナヨン・ピリピノがある。
パッシグ河畔にあるマラカニアン宮殿は、現在大統領宮殿として使われている。マニラ地区の心臓部エルミタ地区は、高級ホテルやレストラン、高級デパートやショップが建ち並び、エレガントな雰囲気だ。
南シナ海に面したカリマンタン(ボルネオ)島の北西端にあるブルネイの首都。旧名はブルネイタウンで、ブルネイ川河口に開けた大きな港町である。ブルネイは石油掘削で潤う裕福な国で、国王が国民へのプレゼントとして遊園地ジェルドンパークなどを造ったほど。入場無料の遊園地で、アトラクションも乗り放題だ。
午前2時まで開園していて、ライトアップされた噴水ショーは人気。 王宮の前にあるロイヤル・レガリアには、国王の財宝が展示されている。夜になると屋台や夜店が並んで人々で賑わう場所。1958年建造のオマール・アリ・サイフィディンモスク、ジャメ・アサール・リサニール・ボルキアモスクなど大規模なイスラム寺院も見ものだ。イタリアから取り寄せた大理石をふんだんに使うなど内装外装とも贅を尽くしている。
インドシナ半島東岸のベトナム中部、南シナ海に面しているダナンは、ベトナム中部の経済を支える大港湾都市である。ダナンの魅力は、チャンパの遺跡と美しいリゾートビーチという2つの顔を持つことだろう。 2世紀から17世紀にかけて栄えたチャム族の遺跡がダナンの周辺にはたくさんある。このチャンパの遺跡から出土した彫刻や石像は、チャム彫刻博物館に展示されている。 東南へ8キロほど行くと美しい山々が連なる五行山へ、また世界遺産にも登録されているミーソン遺跡へは約70キロだ。
ダナンの近くにあるノンヌォックビーチ近くにある伝統職村には大理石の像やレリーフの工房があり、みやげ物の店も並んでいる。
ベトナムの北部トンキン湾に注ぐソンコイ川の河口に開けた港湾都市で、人口170万人が暮らすベトナム第2の都市。100キロ離れた首都ハノイとは鉄道と道路とで結ばれている。 ハイフォン周辺は森と山と河に恵まれた名勝地や遺跡も多く、世界中から観光客が訪れる。市内には、ハイフォンの歴史と文化を伝えるハイフォン博物館、ベトナム海軍の歴史を展示した海軍博物館などがある。近郊のカトバー島自然公園には、珍しいサルやアザラシも見られる。
半島にあるアンドーソンは、フランスの高官やベトナムの上流階級の避暑地であったビーチリゾートだったが、現在ではホテルが建ち庶民の海水浴などでにぎわう。ベトナム最期の王バオダイの邸宅がある。ホテルにはカジノがあり、旧暦の8月には闘牛が行われている。
ベトナム北東部、トンキン湾の北にハロン湾は位置している。1500平方キロメートルにあたる湾内には、大小3000もの島々があり、その幽玄な景色が人々を惹きつけている。
海から突き出た奇峰の連なりが一幅の水墨画を思わせ、「海の桂林」といわれている。1994年に世界遺産に登録された。登録遺産地区には名前の着いた441の島を含む775の島がある。沿岸の町バイチャイからは湾内をめぐるクルーズが発着している。
ベトナム南部南シナ海に面しているブンタウは、ベトナム第2の都市ホーチミンへの海の玄関口。高速ボートを使えたサイゴン川をさかのぼって約1時間半でホーチミン市に着く。定期便がたくさん運航されているので、日帰りレジャーで海水浴に来る市民が多い。
ブンタウはフロントビーチ、ホワイトパレス、バックビーチなど素朴で家族向きのビーチが多く、アジアの海辺の雰囲気をたっぷり味わえる。子供向けの「ウォーターパーク」というアミューズメントパークも完成した。
ニュイ・ニョー南端の丘の上には両手を広げたキリスト像が建っていて、そこからの眺めは抜群。サイゴン川からブンタウの目印となっているのがキリストを肩に掲げたマリア像だ。仏教徒向けには涅槃精舎や釈迦仏台がある。
マレー半島北西岸の沖合いにあるペナン島。島全体がリゾートアイランドとして世界的に有名だ。18世紀後半、東南アジア進出を狙っていた東インド会社が占領した歴史がある。島の中心となる街ジョージタウンには、ショッピング・ストリートがあり、各国の専門レストランが味を競っている。バツー・フェリンギ、タンジョン・ブンカ、テルク・バハンには世界的なホテルチェーンのリゾートホテルが建ち並ぶ。
マリンスポーツは、ボート、ウィンドサーフィン、パラセーリング、水上スキーなど何でも楽しめる。ペナン島北部にある標高821メートルのペナンヒルの頂上へは、スイス製のケーブルカーが走っている。頂上にはモスク、ヒンドゥー寺院、ホテル、公園などがあり、ゆったり過ごせる。
マレー半島中南部のマラッカ海峡に面しているポートケランは、マレーシアの首都クアラルンプールの外港。クアラルンプールとは鉄道で結ばれているだけでなく、マレーシアの主要貿易港として、物流の要としても活躍している。
ケラン都市部は、商業に加えゴム製品製造などが行われている工業都市でもある。港付近のレストランでは、地元料理バックテー(肉骨茶=Bulk Koot Tea)が有名で、専門店からはブタのホルモン鍋の匂いが漂う。周辺には果物、アブラヤシ、ココナッツ、ゴムのプランテーションなどの農地が広がっている。
26の環礁(アトール)からなる国。マレ(マーレ)はモルディブの首都で、商業政治の中心。人口の25%が集中し、およそ7万5千人が住んでいる。島の周囲を埋め立てた結果、現在島は2倍の面積になった。舗装された道路に近代建築のビルが建ち並び、国際会議も開かれている。
市内のマーケットは活気に満ちたエリアで、主要産業である漁業で獲った新鮮な魚が並んでいる。しかし、マレの魅力はやはり白い砂浜と透き通った海だ。点在する島々は島がまるごとリゾートになっていて、ドーニと呼ばれる民族船やスピードボートなどで各島へと移動する。環礁で囲まれた内海は波も穏やかで、ダイビングやパラセーリングなど多彩なマリン・アクティビティが楽しめる。