PTSクルーズデスク 北欧

アイスランド

レイキャビク Reykjavik

アイスランドの南西部、大西洋に面したファクサ湾にアイスランドの首都レイキャビクがある。アイスランドの政治、経済、文化の中心として11万人を超す人々が暮らしている。「アルシング」と呼ばれる国会議事堂は1881年に建築されたもので、玄武岩の外装により灰色の落ち着いた建物になっている。議事堂正面には独立運動の父シグルズソンの銅像が建つ公園がある。
アイスランドの歴史や民族性を知るには自然史博物館、国立博物館、ナショナルギャラリーへ。レイキャビクでは、天然の地熱を利用した給湯システムが普及しており、空気のきれいな近代都市という側面も魅力の一つになっている。市内を一望するには、ルーテル派のハルグリムス教会の高さ70メートルの展望台に上ってみよう。

アイルランド

コーク Cork

アイルランドの南部のコーク湾に注ぐリー川に面するコークは、首都ダブリンに次ぐ第2の都市。
長い歴史を持つアイルランドとイギリスとの争いの中で、最も激しく抵抗したのがコークの人々であった。反骨精神旺盛なことからコークは「レベル(反抗者)カウンティー」とも呼ばれている。コークの海岸部は複雑に入り組んだ入り江が続いていて、きれいな砂浜もあり、川釣りなどいろいろなアクティビティーが楽しめる。市内には19世紀に建てられたカトリック教会のセント・メアリー大聖堂、英国国教会のセント・フィンバー大聖堂がある。

ダブリン Dublin

ヨーロッパ大陸の最北西に位置し、イギリスの西側に浮かぶ島国アイルランドの首都ダブリンは、古代ケルト人の伝統やカトリック文化が息づいている歴史のある教会で、芸術の都でもある。
その昔イギリス支配の象徴であったダブリン城はジョン王によって13世紀に建てられたもの。ダブリンにあるアイルランド最大の教会聖パトリック大聖堂は見逃せない。アイルランド国教会の主教会はクライスト・チャーチ大聖堂だ。ノーベル文学賞を受賞したサミュエル・ベケットなど著名な文化人を輩出しているのがアイルランド最古の大学トリニティー・カレッジモアル。若い芸術家の中心はリフィー川南岸のテンプル・バーだ。国立美術館や国立博物館にも貴重な品物が多い。アイルランドは『ギネス』ビールの発祥の地でもある。

イギリス

ベルファスト Belfast

ノース海峡を望むベルファスト湾に注ぐラガン川の河口に開けた、北アイルランド最大の都市ベルファスト。リネン工業が盛んでアルスター民族交通博物館には水車を動力にした農具などが展示されている。また造船技術も古くからあり、悲劇の客船「タイタニック」もここベルファストで建造された。現在でも世界最大のドライドックがあり巨大なクレーンが建ち並んでいる。
総ガラス張りの巨大な植物園パーム・ハウスや、北端の海岸に正6角柱の石がびっしりと並ぶ奇岩の巨人の石道など隠れた面白さのある街だが、1969年以来、度々カトリック教徒とプロテスタントの争いが起きた歴史を持ち、現在も散発的に武力衝突が続いている。

ロサイス/エディンバラ Lothians, Edinburgh

コットランドの首都エディンバラはグラスゴーに次ぐ大都市だ。フォース湾の奥まったところにエディンバラの外港ロサイス港がある。市の中心部から北に向かったリース港には王室専用のヨット「ブリタニア」が停泊していて公開されている。
町のシンボルというべきは旧市街のカッスルの丘に建つエディンバラ城で、城内には聖マーガレット礼拝堂、国立スコットランド戦争博物館、王家のクランジュエリーがある。由緒正しいコスチュームをまとった衛兵によるパレードが行われていて、観光客にも人気だ。そのほか15世紀のスコットランド国教会のセント・ジャイルズ教会や宗教改革者ジョン・ノックスの家、そして旧市街の北側にある新市街に行くと国立美術館、国立肖像画美術館などが見どころ。世界的に有名なエディンバラ国際音楽演劇祭も開催される。

インバーゴードン Invergordon

スコットランドの北部、北海に面するモレー湾のさらに奥まった入り江のクロマティ湾にあるインバーゴートン湾。スコットランドのハイランド地方への玄関口である。
過去2度の世界大戦時には、対ドイツ戦線の守りとして英国海軍の艦隊基地が置かれていた。高い木のあまりないなだらかな丘が特徴で、海辺の自然を生かした名門ゴルフクラブのチャンピオンシップ・コースやキャンプ場がある。その昔は王家直轄地であり、当時の面影を残す古城も建っている。13世紀ごろに建てられたとされる大聖堂、スコッチウィスキーの醸造所なども見どころだ。また、モレー湾の最奥にあるインバーネスは、幻の恐竜"ネッシー"で話題になったネス湖への入り口となる港である。

リース Leith

スコットランドの首都エディンバラの中心部から北に向かったフォース湾にあるリース港には、王室専用のヨット「ブリタニア」が停泊していて、内部が公開されている。

リバプール Livarpool

イングランド北部でアイリッシュ海に面しているリバプールは、湖水地方やチェスター、ウェールズへの観光拠点でもある。
古くは西インド諸島や北アメリカとの間の貿易で栄え、大英帝国を代表する貿易港としてその名を広めた。現在でもイギリス第2の貿易港だ。かつての貿易の様子など港の歴史はマージーサイド海事博物館に詳しい。海上からリバプール発展の歴史を眺めるマージー・フェリーも人気のクルーズツアーだ。
リバプールといえば、60年代に大ブームを巻き起こした人気バンド、ビートルズの出身地。メンバーが育った家やキャバーンクラブなどを巡るツアーが人気だ。アルバート・ドッグには体験型博物館「ザ・ビートルズ・ストーリー」で、ライブ感あふれるステージが再現体験できる。

ガーンジー(イギリス直轄領)Guernsey

イギリス海峡のフランス沿岸に広がるイギリス直轄領のチャネル諸島にガーンジー島がある。乳牛のガーンジー種の原産地として知られる島。ヨーロッパのリゾートとして発展してきた北東部のセント・ピーター・ポートを首都とし、港は物流の拠点になっている。フランスの文豪ビクトル・ユーゴーが住み、「レ・ミゼラブル」「海に働く人々」を書き上げたオートビル館もここにある。陶磁器で作られた世界一小さな教会なども見どころの一つだ。イギリスでありながら、フランスの雰囲気がいっぱいの、1回で2度楽しめるような人気が高い島である。シーフードがおいしいおしゃれなレストランも訪れたい。

スウェーデン王国

ストックホルム Stockholm

スウェーデンの南東部、バルト海からの入り江に面した港湾都市ストックホルムは、同国の首都であり最大の都市である。バルト海側からいくつもの島が密集した奥にあるストックホルムは島と水路の都でもあり、「北欧のベニス」ともいわれている。ストックホルムといえばノーベル賞の授賞式が有名。文化施設には、スウェーデン・アカデミー、王立国立図書館、歴史博物館、国立美術館、科学博物館、民族博物館、海洋史博物館、近代美術館など見どころの宝庫だ。
1754年に建築された歴代王室の居城となっている王宮は、バロックとロココの様式が溶け合った建築美が見もの。王宮内は公開されている。王宮の前には13世紀の建築といわれる最古の大聖堂が建っている。スウェーデンの建築エストベリの手になる市庁舎は、どこか古城のたたずまいを感じさせる魅力的な建物。バイキングの末裔であるスウェーデンには、いたるところに海洋民族としての雰囲気も漂っている。

デンマーク

コペンハーゲン Copenhagen

ドイツの北方、ユトランド半島とその周辺の島々からなるデンマークの首都コペンハーゲンは、東側に位置するシェラン島のスウェーデンとの国境となるエーレ海峡に面している。港から市の中心部に向けてはビジネス街が広がる。バイキングの民、酪農、童話作家アンデルセンのふるさとなどさまざまな顔を持つデンマークは、森と湖に囲まれた歴史とおとぎの国である。北側に位置する港を望むカステレット公園にある「人魚姫の像」は有名な観光スポット。
そのほかには、アブサロン司教によって築かれ、現在は国会議事堂や迎賓館として使われているクリスチャンボー城、女王の居城、アメリエンボー宮殿などがある。女王が滞在している時には屋根に旗が掲げられ、正午に行われる衛兵交代式はコペンハーゲンの名物となっている。

ドイツ

キール Kiel

ドイツ北西部バルト海のキール湾に面し、バルト海と北海を結ぶキール運河の入り口の町で古くから交易で栄えてきた。シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州の州都。
市内の広場には聖ニコライ教会が建ち、港近くには船舶博物館がある。第二次世界大戦時にはドイツのUボート基地が置かれていた。ラボーのUボート博物館の浜辺には展示用のUボートがある。

ロストック Rostock

バルト海のメクレンブルク湾に注ぐワルノー川の河口にあるヴァルネミュンデからワルノー川を約15キロほどさかのぼったところに港湾都市ロストックがある。中世のハンザ同盟の有力な一員であり、旧東独では最大の港町として繁栄してきた。
市内には北ヨーロッパ最古の大学や、13世紀ころの聖ニコライ教会など歴史的な建造物が数多く残されている。1290年製の青銅洗礼盤、今でも動いている1472年製の天文時計がある聖マリエン教会は見逃せない見どころの一つ。ノイアー・マルクト広場、クレペリナー通りなど落ち着いた建物が建ち並ぶ景観を楽しみながら散策をしたい。

ヴァルネミュンデ Warnemunde

北ドイツのバルト海に面しているヴァルネミュンデは、ヴェルノウ川の河口に開けた港町で、堤防沿いには漁師の家や小型の漁船、ヨットなどが目に入ってくる。海岸通りには別荘が建ち並び、砂浜にはビーチチェアが並べられている。西側の堤防沿いには船上レストランやみやげ物の店があり人通りが絶えない。
町の中には1897年に航路標識として建てられた高さ30メートルの灯台があり、ヴェルネミュンデの町を一望できる。晴れた日にはデンマークが見えることも。1866年に建てられたヴェルネミュンデ教会は一見の価値がある。伝統的な漁師の家を利用している郷土博物館も面白い。ヴェルノウ川を15キロほどさかのぼったロストックは、ヴァルネミュンデとともにドイツの首都ベルリンへの北側からの玄関口になっている。

ノルウェー

ベルゲン Bergen

スカンジナビア半島の西側に位置するノルウェーの南西部ホルダラン州の州都ベルゲン。北海に面した港湾都市ベルゲンは、ノルウェー海運の拠点で造船業でも有名。12世紀から13世紀にかけては首都として、16世紀から19世紀にかけてはハンザ商人たちの活躍で潤ってきた。
ヴォーゲン湾に面したブリッゲンは、赤や黄色、茶色などカラフルな三角屋根の家が建ち並んでいる地域で、まるで絵本から抜け出したような光景が広がる。ハンザ同盟時代に建てられた商館など58の建物が世界遺産に登録されている。さまざまな時代の建築様式が混在したユニークな外観が特徴となっているのが、ベルゲンの大聖堂。最も古い部分は12世紀ごろのものとされている。長い歴史を感じさせる、落ち着いた町並みを散策したい。

フロム Flam

ソグネフィヨルドの最奥部に位置する小さな港町。フロムは古代のノルウェー語で「険しい山の間の小さな平地」を意味する。標高は2メートルしかなく、ここから標高867メートルの場所にあるミュールダールとはフロム鉄道で結ばれている。急傾斜の崖を縫うようにして登っていく全長わずか20キロの山岳鉄道だが、車窓からはフィヨルドの雄大な景色や、水量の豊富なジュースフォッセン滝を眺めることができる。観光客に人気の鉄道だ。

グドバンゲン Gudxangen

オスロから489キロ離れたソグネフィヨルドから枝分かれしたネレイフィヨルドにある小さな港町。フィヨルド観光の拠点である。幅の狭いフィヨルドならではの目の前に迫ってくる迫力ある景色が楽しめる。険しい崖、水量の多い滝、森の中の動物などダイナミックな自然を満喫しよう。
およそ1時間ほどのフィヨルドクルーズで険しく突き出た岬を回ると、もう一つの拠点であるアウランフィヨルドのフロムに到着する。グドバンゲンからはバスでヴォスの町に出られる。フィヨルド地方は急に天候が悪くなることがあるので、雨具や防寒義は必ず用意しておこう。

ヘルシルト Hellesylt

ノルウェーの4大フィヨルドの一つ、ゲイランゲルフィヨルドを観光するフィヨルドクルーズ拠点の村で、ベルゲンの北に位置している。太古の氷河が削り取った谷に海水が入り込み、切り立った崖や迫る深い森を眺めながら、静かに水をたたえたフィヨルドを滑るようにして進んでいくフィヨルドクルーズは深い感動を覚えるに違いない。

ホニングスヴォーグ/ノールカップ Honningsvaag/Nordkapp

ヨーロッパ最北端の岬として知られているノールカップ(英語ではノースケープ)は、ノルウェー北端にあるマーゲロイ島にある岬だ。北緯71度10分21秒に位置し、北極点まで2110キロ。16世紀にイギリス人のリチャード・チャンセラーが発見して「ノースケープ」と名付けた。郵便局でノールカップ到達の証明書を発行してくれる。
岬には7大陸の子どもたちがデザインしたモニュメントがあり、日本人の作品もある。岬にあるノールカップ・ホールには、真夜中の太陽を見ながらシャンペンを味わえるバーも。ノールカップには宿泊施設がないので島南側のホニングスヴォーグに宿泊する。ホニングスボーグはスカンジナビア半島の北端バレンツ海に面したボルサンゲン港の入り口にある港町。
町の外に出ると極限の先住民ラップ人のテント住居も点在している。運がよければ野生のトナカイに出会うかもしれない。

クリスチャンサン Krisiansand

デンマークとノルウェーの国王、クリスチャン4世によって1641年に築かれたクリスチャンサンドは南岸に位置し、この地域最大の町。小さな島々と岩礁によって海から守られた南岸には、オスロや東ノルウェーの人々に人気の夏のリゾート地だ。

オスロ Oslo

ノルウェー南部のオスロ湾から続くフィヨルドの最奥部にあるノルウェーの首都オセロ。オスロ中央駅の近くとオスロ市庁舎の近くの2ヶ所に設備の整った国際航路のターミナルがあり、海に開かれた都市オスロの特徴だ。
市内は緑が多く美術館や博物館、公園が点在する。オスロ中央駅から延びるメインストリートには、ノルウェー国教である福音ルーテル新教の総本山オスロ大聖堂、国王ハラール5世の居城デル王宮、国立劇場、国立美術館、オスロ大学などが集中している。ノルウェーの画家ムンクの作品を集めたムンク美術館、彫刻家ビーラゲンの彫刻群があるフログネル公園、1300年ごろの砦跡アケルスフスなど見どころも多彩だ。ノルウェーの人類学者で探検家のヘイエルダールの航海に関する展示品を公開しているコン・ティキ号博物館も興味深い。

トロムセ Tromso

ノルウェー北部地域のトロムの州都で北極探検の拠点として有名で、北極圏最大の町でオーロラの観測所がある。港には探検家アムンゼンの像が建っている。トロムセ大学にあるプラネタリウムではオーロラの画像が上演されているので、実際に見られなかった人はここで見ておこう。白い三角屋根が特徴の北極教会が町のシンボルとなっている。

トロンヘイム Trondheim

ノルウェー最古の都市の一つで、首都がオスロに移る前の1380年までは首都だったトロンヘイム。
現在では中部ノルウェーの中心都市で、トロンヘイムフィヨルドに面した大港湾都市だ。街のシンボルとなっているのがニーダロス大聖堂。11世紀ごろノルウェーの守護聖人オーラブ2世の廟の上に建てられたといわれている。国王の戴冠式が行われる教会でもある。歴史的な展示としてはトレンデラーグ民族博物館、古い楽器の納められた音楽歴史博物館などがある。ニデルヴァ川に架かるはね橋を渡った先にあるクリスチャン要塞からは市内が一望できる。

フィンランド

ヘルシンキ Helsinki

スカンジナビア半島に抱かれるような形のバルト海の奥に位置する森と湖の国フィンランドの首都ヘルシンキは、国際貿易港として発展してきた。フィンランドの国名はフィンランド語でスオミという。その名の由来となったのが、港の入り口にあるかつてヘルシンキの防衛を目的に築かれたスオメンリンナ要塞だ。フィンランド語の「Suo=湖、池」からきている。フィンランドの戦争の歴史を物語る大砲や砲台があり、博物館やレストランが建つスオメリンナ島は公園になっていて、一帯はユネスコの世界遺産に登録されている。港近くのエスプラナーディ公園ではバルト海の乙女「ハヴィス・アマンダ」の像が迎えてくれる。ヘルシンキ市内は広い街路と庭園、公園がある美しい街だ。政治・文化・芸術など全ての面でフィンランドの中心となっている。独立する以前のロシア、スウェーデン支配時代の歴史的な建造物、バイキング時代の遺跡、そして森と湖の中へのハイキングなど、歴史鑑賞と自然探訪と楽しみ方はいろいろ選べる。

ロシア

サンクトペテルブルグ ST.Petersburg

ロシア連邦の西端に位置しバルト海の一番奥にあるのがロシア第2の港湾都市サンクトペテルブルグだ。帝政ロシア時代内乱後にはペトログラード、ソビエト時代はレニングラードと呼ばれたサンクトペテルブルグは、ネバ川河口デルタに発展した交通の要衝である。ネバ川は、運河や河によってロシア国内の各地方と結ばれているため、カスピ海、ウラル、ボルガなどからのバルト海への出口となっている。
異なる社会体制の時代を経てきたサンクトペテルブルグには、ルネッサンス、ゴシックなど時代を反映した建築が多く残されている。サンクトペテルブルグといえば第一に挙げられるのがエルミタージュ国立美術館だ。歴代皇帝の宮殿を中心に4つの建物から成り立っていて、総面積4万6000平方メートルの広大な建物に300万点に上る作品が収蔵されている。古代世代から近現代まで幅広い芸術作品が鑑賞できる。市内の見どころはネフスキー大通りのメインストリートに沿って集中している。旧参謀本部、カザン聖堂、ロシア国立図書館、エカテリーナ2世像などが、重厚な建物のたたずまいの中に建っている。北方戦争時にスウェーデン軍の侵入を防ぐために建造されたペトロパブロフスク要塞は、ピョートル1世が陣頭指揮を取ったとされている。 サンクトペテルブルグはバレエ、オペラ、オーケストラなどのクラシック芸術の都。歴史と芸術の町をゆっくり楽しみたい。

グリーンランド

ナノータリック Nanortlik

北極海と北大西洋の間にあるグリーンランドは、世界最大の島で面積216平方キロメートルの氷と雪で覆われた極北の大地。このグリーンランド南端のフィヨルドの奥に位置しているナノータリックは北極冒険の基地である。壮大な氷河の間をめぐるクルーズ、深く刻まれたフィヨルドクルーズ、鯨やセイウチ、シールなどの海獣との出会いも魅力のひとつだ。グリーンランドは北極圏に近く、短い夏の間は太陽が沈まない。真夜中の太陽は神秘的で感動的だ。広大なグリーンランドには、全島で5万5000人ほどの人口しかない。その多くが先住民であるイヌイットの人々。民族色豊かな手工芸品や装飾品を作る。イヌイットは氷原の移動に犬ぞりを操り、観光用にも犬ぞりツアーが組まれている。ジャコウウシやホッキョクグマなど、北極の動物に出会えるチャンスも。

プリンスクリスチャンサウンド Prince Christian Sound

アメリカ大陸とヨーロッパ大陸の間に位置し、総面積のほとんどが万年雪に覆われた火山と氷河の島がグリーンランドだ。デンマーク領だが自治権があり、首都はヌーク。南端に位置しているフィヨルドのひとつ追プリンスクリスチャンサウンドは多くのクルーズ船が訪れるフィヨルドクルーズのポイントだ。海岸線は数多くのフィヨルドが形成されていて、一番厚い氷は3000メートルに達するといわれる。グリーンランドの氷がすべて溶け出したら、海面が60センチ上昇するという計算もある。