2010年1月15日〜23日 9日間
千葉県在住 熊井 喜代子様
「日本の皆様、前方左側の空一面にオーロラです!急いでください!」
船内アナウンスが入り、慌てて船の7階にあるガラス張りの展望室に行く。(わぁ凄い!)
さっき分かれた友人のところに行き、今しがたよねぇ、あの空、ずっと明るいねと話し合っていたのに、その後すぐにオーロラが出たのよと抱き合いました。
端から端に、左から右に大きく空いっぱいに、虹の何十倍の長さと太さ、またその上に分厚く重なって、そしてその上に分厚く重なって、大きくなって、そして下から上に向かって延びている光がまるでカーテンの厚みが重なったところが濃くなっている様な、それが消えかけてはまた出る。それが30分以上も続くのです。もっと見ていたいけれど人の群れもだんだんと少なくなって私も降りてしまい、もったいなかった。最後まで見届ければよかったなぁ。
沿岸急行船下船後、23歳の凛々しい若者が運転する車で、アイスホテルへ観光へ。
今日は初日の出(1/19)だそうで、「ちょっといいですか?」とその若者は車を止め、初日の出を大変嬉しそうにシャッターを切っていました。
彼はサーメ人で、ロシアの女性との恋が実り、結婚して1歳の可愛い娘さんの写真を胸に「僕は通行手形を持っているから」とロシア国境で私たちを車から降ろして「シーッ」と。「僕の家はあそこだよ」と指差してとても幸せそうでした。
アイスホテルのところでは、そりを引くハスキー犬達50匹位の遠吠えが白一面のあたりに響き、2メートル位ある氷の切り出し、暖炉に燃え盛る火、そこで今焼きたてのワッフルと夏に摘んだ手作りの香り豊かなジャム。トナカイに私の手の上から餌をやったこと。その前に見た北緯71度ノールカップホールでの迫力あふれる巨大映像で見た狩人がトナカイの群れに網を威勢よくかけて輪投げで角にかかった一匹がドシッと音を響かせ大勢で走る野生の群れから自分だけがしまった。逃げたさの命がけの抵抗と綱を引く豪快な男の姿はやるか、やられるか、まさに一騎打ちの仕業を見た後の興奮状態。