2011年6月末日
萩原 辰男 様
クルーズよありがとう
私たち夫婦は、今年結婚四十周年になります。
小生は古希七十歳になり人生の節目として、妻の友人の誘いがあり妻への感謝と、残りの人生のスタートとして参加しました。
夫婦で国内、海外への旅行はありますがクルーズに参加するのは初めてです。まして、七日間家を空けるということは、今までになかったことです。
私達は、三百坪程の畑で野菜を作り、食卓の日々の野菜は自給自足ですし、卵は、烏骨鶏を飼っていますので買ったことがありません。一日たりとも烏骨鶏に餌を絶やすことが出来ませんので家を空けることが出来なかったのです。ところが、今回は息子と娘が留守を預かり快く送り出してくれました。
結婚四十年は、夫婦の歴史であり、我が家の歴史でもあります。毎日の生活に追われて、過去を省みることもなくあっという間の四十年でした。まして二十年位は働きながら認知症の母の介護でした。
新婚時代は、ダブルベッドで仲睦まじく一男二女に恵まれ、外孫二人の平々凡々な生活です。今は、家庭内別居で夫婦の会話もなく、他人のような関係で一緒に食事することが夫婦の証です。そもそも、仲違いして別居がはじまったのではなく母の介護で、食事、入浴、トイレと母が亡くなるまで二十年間母の横で寝食を共にしたのです。村一番の孝行息子といわれましたが、その後部屋を一つにすることはありません。
今回は、キャビンで七日間過ごすことになり新婚時とは違って喧嘩することもなく、言い争うこともなく充実した毎日でした。
二人で築いた資産、父から引継いだ土地・建物の相続、二人の介護、寡婦になった時のこと、老人ホーム、萩原家の継承、孫の将来、話し合っても結論は出ませんでしたが、夫婦の絆を強くしました。そして、死ぬまで仲良く暮らすことを誓いました。このクルーズに参加したことを感謝しております。